こんにちは、BASE OSAKAで職人をしている辻川です。
いきなりですが、
「長年使っているこのバッグ、気に入ってるけどちょっとヘタってるんだよな…でも修理するほどでも…」なんて迷われている方はいませんか?
今回は、スタッフが発売当初から7~8年愛用しているバックパックの肩バンドのリペアの様子をお届けします!
バッグの製造工程をお見せすることは多々あれど、修理の様子をお伝えさせていただくことってこれまで意外となかったんじゃないでしょうか?
現在進行形で修理をご検討されている方はもちろん、HPが残り僅かの相棒(バッグ)がいらっしゃる方は是非ご一読いただけると幸いです。
まず最初に 修理箇所のチェック、必要な生地・パーツなどの材料確認をします。
この段階でお修理方法・お見積り・納期・ご注意点などをお伝えして、お客さまにご了承を頂けましたら修理開始となります!
今回は肩バンドの修理依頼の為、肩バンドの表地、裏地(メッシュ部分)、芯材(中に入れるクッションとなる素材)を新しいものに交換します。
修理をした上で快適性も取り戻すことができ、まさに一石二鳥というわけです!
生地を傷つけないようにそっとそ~っと、慎重にハサミを入れて糸を解いていきます。
肩バンドは他のパーツと一緒に縫製されているので、まずは鞄のうしろ側をすべて解体していきます。
(「そこまでするの?」と思うその気持ち、とてもよくわかります…!)
じゃん。
ここまで解体してようやく取り換えできるようになります。
(ここまででなかなかの時間がかかっちゃいます。鞄を作るよりもここまでの工程のほうが大変だったりすることも…!)
交換用の新しい肩バンドを作成して、、、
糸を解いた部分をもとの状態に同じように縫い直していきます。
一度解きを入れたパーツにはもともと縫っていた箇所の針の穴があるのですが、これが職人泣かせの曲者。
そこは持ち前のクラフトマンシップで、縫い直しの穴が表面に出ないように慎重に作業をしていきます。
縫い直しが終われば完成です!
修理と聞くと簡単そうなイメージがあるかもしれませんが、一度出来上がったモノの一部を縫い直すということは想像以上に大変で、製作とはまた違う技術が必要です。
またかなり前の鞄となると交換に使う資材の調達がこれまた大変で、当時の材料が廃番だったりすると代わりとなる材料探しに時間がかかったりなど、思うように進まず工期が遅れてしまうこともあります、、
それでも、お客様から修理のご依頼を頂いた鞄の1つ1つを見ると、それぞれの思い入れがあり、修理をご希望されている背景があることが十分に伝わります。
それが伝わるからこそ、できる限りお客様の要望に添った出来上がりになるように私たちも努力を重ねています。
“修理を依頼して良かった”というお声をメールやお手紙でいただくたび、このサービスを続けていて良かったなと実感します。
そして修理が完了した鞄がお客様の手に戻った後も、あなただけの相棒としてこれからも愛用していただけるように、私たちはどこまでも力になりたいと思うのです。