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“HugSack” 旧き良き時代を今に : 2025.04.10

皆様、こんにちは永田です。
master-pieceでは続々と新作のリリースが続いておりますが、本日は2025 S/S Collectionの中でもイチ押しのカジュアルシリーズ “HugSack” をご紹介させていただきます。
以前にも投稿させていただきましたが、今年 master-piece は31年目を迎え、現在の定番シリーズと違うコンセプトであったり、今まであえて作ってこなかったモノを30年培った経験や知識を基に挑戦しています。

これまでに幾度となく繰り返された新素材の開発や技術、時代の流れによって「アウトドアブランド」では、あまり使われなくなった「レザー」や「金属パーツ」などをmaster-piece は積極的に使うことで、現在のアウトドアブランドにない所謂、街で使うための機能やローテクとハイテク素材が良いバランスで組み合わせた独自の商品を企画、提案してきました。

高い山に登るザックと街で使うバックパックでは、形は似ていても使う素材や機能が異なります。もちろんバッグは道具ではあるのですが、ただの道具ではなく手にした時の高揚感、手に触れた時の革の質感、金属パーツの重厚さなど様々な要素があり、master-piece は日常で使う機能性とファッション性を高い次元で融合させるプロダクトを追求し、時代のニーズと自分たちのアイデンティティを持って数々のシリーズをリリース制作しています。


“HugSack”とは?

少し話が脱線してしまいましたが、このシリーズは、1990〜2000年代のアメリカ製アウトドアザックから着想を得て、街使いのために再構築したバッグです。
当時の空気を纏いつつ、現代に求められる機能性をしっかりと落とし込んでいます。

特徴は、芯材入りのメイン収納部。ラップトップやカメラなど精密機器を持ち運ぶ現代のライフスタイルに合わせて、外部の衝撃から中身をしっかり守ります。

・素材とディティール

本体素材には、600d リサイクルポリエステルオックス(RENU®)× 420d ナイロンオックス(PVCコーティング)を組み合わせ、特に天マチ部分には防水性の高いPVCコーティングを施しています。
登山ザックの堅牢さと、日常使いに必要な軽快さを両立した素材選びです。

ファスナーには当時主流だったコイルファスナー + ナイロンパイピングで稼働性を高め、さらにデイパックと ショルダーバッグには No.10番手の極太ファスナーを採用し、タフさをプラス。コード引き手の結び目はヒート処理で加工し、緩みやほつれを防止しています。
実際のアウトドアザックは、山を登る際にゴツゴツした岩や尖った枝などから荷物を守る意図で芯材が仕込まれています。合わせてアジャストストラップでホールドできることで収納物がバッグの中で暴れるのを防ぐ構造になっており、それを登山ではなく普段使いの際に機能するようにデザインしました。カメラやタブレットやラップトップなど電子機器の収納にも適していると思います。

・カラーパレットと縫製糸のこだわり

配色は、実際に存在した当時のヴィンテージバッグに見られるディテールを取り入れた配色をベースに再構築。
・GRAY×BLACK×PURPLE:90年代の「ブランドD」からインスピレーション
・SAX×BEIGE:70年代後半の「ブランドJ」から着想

また、当時のバッグは縫製効率のために糸色を揃えるのではなく、全て黒で縫われることが一般的でした。
あえてそのディテールを再現し、GRAY系は黒糸、SAX系はベージュ糸を採用しています。
BLACKカラーは全体をトーン統一し、刺繍ロゴのみアクセントに。
・ロゴとアップデートした仕様

通常は文字部分をベタで刺繍することが多いですが、HagSack ロゴ部分は手書き風のデザインでアウトラインのみにして、オリジナル性を強調、糸も3色使うことで当時の雰囲気があるロゴ表現ができたと思います。

またこの“HugSack シリーズ” には、あえてレザーや金属パーツを使用していません。一方で、当時なかったマグネットバックルの採用や内装のメッシュポケット・コードループなど、現代の使い勝手に合わせて日常で使いやすいようアップデートしています


最後に

家具や雑貨、アパレルでもヴィンテージや古着が見直され価値が高まっている今、あえて MADE IN JAPAN で当時の雰囲気を持たせながら現代でもより使いやすく、言うならば復刻やレプリカではなく、外装はいい意味で旧く中身は最新の的なニュアンスと言うとわかりやすでしょうか。

このようなことを具現化した “HugSack”は、言わば昔のアメリカのモノづくりを MADE IN JAPAN で丁寧に創ったそんな贅沢なバッグのシリーズです。

ぜひ直営店、全国の master-piece取扱店オンラインストアでチェックしてください。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

永田

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